Dr. Christopher G. Wilson

インペリアル・ロンドン・カレッジ,　生物学科

Project: 無性生殖での生の存続：偏性クローン無脊椎動物グループにおける免疫性の分子メカニズム

世界中に存在する淡水の生息地には、bdelloid rotifersと呼ばれる無脊椎動物があふれています。驚くべきことにその全てがメスです。bdelloid rotifersは、数百万年前からオスが生存せず、単一性（メス）だけが存在します。現在は、無性卵を産み、その卵が遺伝的に同一な子供（メス）としてかえっています。この継続的な成功は、進化論上謎のままです。異性が存在しない動物は全て同じ病気にかかりやすく、ひどい疫病によって絶滅するのが常です。bdelloid rotifersはどのようにしてこの絶滅の危機を数百年にもわたって免れてきたのでしょうか。独特の生殖習慣にも関わらず、どのように病気に抵抗してきたのかを理解するために、bdelloid rotifersに毒性の強い菌類を感染させることによる反応を分子テクノロジーを使って調べています。